奇人たちの晩餐会〜人のことバカっ!ちゅ〜人がホンマのバカ。

出版業界にプロシャンさん。おお、細身の男前。あん、誰かに似てるな、誰だろう。こういう役を佐藤浩市さんに演じていただいたら、おもしろいんだけどね。実は、舞台版で、明石家さんまが彼の役をやっていたようだ、と最初から、思い切り、話それてまんねん、すんません。でも、それるついでに、超問題オジサン、マッチ棒工作が趣味の税務署員、ピニョンさんの役は、ジミー大西のような気がする。キャスト表観てないよん、ポスター観ただけ、でも、間違いないでしょう、たぶん。

でも、考えてみたら、舞台版で明石家さんま×ジミー大西の組み合わせだった、って言えば、結構、この映画を語っているかも知れない。明石家さんまが演じてるってのも。


やっとこさ、本題に戻ろう。
この設定にはちょっと、ムカツク。若くして成功したビジネスマンたちが、まるでストレス発散とばかりに、「バカ」と彼らが認定した方々を晩餐会に招待して、チャンピオンを決めるというイベントをやっていた。そうだな、ようは、人を笑って、笑いでストレス発散、うげー、ムカツク企画。
まず、映画の冒頭に、「ブーメランバカ」(バカの表現は、映画の説明のために、あえて使うね。いいこちゃんぶっても仕方ないし)が公園で、ブーメランの稽古してたの、そういう方をもし、公園でみかけたら、やっぱ、不思議でしょ、不思議な感じ。
でも、映画はこの晩餐会の中継をするわけじゃない。だって、主人公のプロシャンさんは、ぎっくり腰で晩餐会には行けなくなってしまうんだもん。

ピニョンさんはプロシャンさんが気の毒で、助けてあげよ〜とするのだけど、次から次へと泥沼に。
しかも、ピニョンさんは、戻ってきた奥さんを追い返してしまったり、奥さんの居場所を探ろうと友達に電話して、要件を忘れてしまったりと、ワザ爆裂しちゃうという、コメディ具合。マジ笑える名人芸なの。

ところが。実は社会的に成功しているはずのプロシャンさんが、ドンドン惨めになっていくの〜。奥さんに逃げられ、ぎっくり腰。妻の元・カレにはハナで笑われっぱなし。しかも、税務署員がやってきて、美術品のコレクターのカレは大ピンチ。

バカという人がバカになる、典型的なよく出来たお話。しかも笑えるからね。
んにゃー、ピニョンさんと、プロシャンさんのキャスティングが見事、外見で人をみて、「バカ」を浮かびあがらせて、人の中身を問いかける、なかなかの強者映画でございました。


奇人たちの晩餐会 (1998)
■Staff
監督: フランシス・ヴェベール Francis Veber
製作総指揮: アラン・ポワレ Alain Poire
脚本: フランシス・ヴェベール Francis Veber
撮影: ルチアーノ・トヴォリ Luciano Tovoli
音楽: ウラディミール・コスマ Vladimir Cosma
 
■Cast
ジャック・ヴィユレ Jacques Villeret フランソワ・ピニョン
ティエリー・レルミット Thierry Lhermitte ピエール・ブロシャン
カトリーヌ・フロ Catherine Frot マルレーヌ
ダニエル・プレヴォスト Daniel Prevost シュヴァル
フランシス・ユステール Francis Huster ジュスト・ルブラン
アレクサンドラ・ヴァンダヌート Alexandra Vandernoot クリスティー

奇人たちの晩餐会 [DVD]

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